INFO:

東日本大震災を知る最後のフラガール・アウリイ晴奈さんが27日、最後のステージを終え、引退した。 福島県いわき市の温泉施設スパリゾートハワイアンズのダンスチーム「フラガール」のキャプテンを努めたアウリイさんは同市出身、映画「フラガール」に憧れてダンスを始め、震災直後の2011年４月末に入団した。同チームに数人しかいないのソロダンサーだけが名乗ることができるハワイアンネームの「アウリイ」は「優雅」を意味する。ステージでの柔らかでありながら華やかな踊りは観客を魅了し、ファンも多い。東日本大震災とコロナ禍で２度の休演を経験した。「東日本大震災直後、新人の私は全国各地を訪問してダンスを披露するキャラバンに帯同できず、悔しさを感じていた。近年は、広島や熊本など災害地域の仮設住宅などで踊らせていただく機会もあり、少しでも元気を出してもらいたいと願う一方で、現地で学ぶことも多かった。」と10年弱を振り返った。 引退に関しては「後輩たちの成長を十分に感じていて、言葉で伝えることはもう何もない。自分自身もやり切ったと思う。今は感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔を見せた。 「引退したら、ずっと伸ばしてきた髪を切るつもり」とも。2021年１月からは同社の別部署で働く予定だという。（写真報道局　鈴木健児）